SNS全盛時代において、雑誌業界の衰退はよく報じられてますが、先日「BRUTUS」が創刊1000号を発売しました。BRUTUSは特集によってはたまに読むといった程度でしたが、1000号も続いたことに敬意を表して?久しぶりに買ってみました。内容自体は著名人の人生のおけるベストバイを紹介するもので、ありがちでなものありましたが、ちょっとした息抜きにはなりました。
雑誌低迷の要因として挙げられているのがファッション雑誌の同質化とよく言われています。BRUTUSはファッションに特化した雑誌ではないですが、例えば一般的な本屋で売られているメンズのファッション雑誌を見ると、最近掲載されているのは大体同じようなブランド。COMOLI・AURALEE・HEUGN・CIOTA・・・などなど。どれも良いブランドですが、どの雑誌を見ても似たようなブランドの似通ったスタイリングであって正直面白くはないですよね。
つまりはそれぞれ雑誌の色が感じられない。
かつては強い個性を持った雑誌もありましたが、セールスの問題なのか廃刊となってしまったり、WEB版のみでの継続となっていたりしています。
そんなアゲインストな風吹く雑誌業界ですが、実は昨年くらいから雑誌ブームが復活しているのがこの私です。雑誌に限らず本全般ですが、電子書籍でなく紙の状態で読むことの価値を再発見しつつあるのです。
隙間時間を見つけてはかつて愛読しつつも手放した本や雑誌を古本屋で探すのがマイブームとなっています。
同様に新刊にも今まで以上に関心を持って本屋の棚を物色しています。
そのなかで気に入っているファッション雑誌は、隔月で出版されているThem magazineという雑誌です
紹介文にもあるように。基本はメンズのモードファッションを特集している雑誌です。ただモードも良いのですが定期的に特集されるヴィンテージファッションや、テーラのようなクラフト色が強いファッションについての特集が秀逸だと思っています。最近発売された号でも編集長の方が書いてましたが、ヴィンテージには思い入れがあるらしく、その熱が紙面からひしひしと感じとることができるのです。また全般に写真も美しく、後日手に取って再読したいと思わせるような雑誌だと思います。
都内ですと丸善とか文教堂書店のような一部の書店でしか売られてないようですが、ぜひ一度手に取って読まれることをおすすめします。
ここからは余談ですが、アラフォー世代の私はやっぱり雑誌が好きなんだなとしみじみ感じています。
小学校高学年ごろから読みだした「BOON」に始まり、「RELAX」や「PEN」、「TITLE」といったカルチャー全般を扱う雑誌、「HIGH FASHION」や「装苑」といったモードファッションの雑誌。「STREET」という薄いながらも強烈な個性を持った雑誌もありましたね。
特に気に入っていたものは実家に保管してますが、うちの本棚を探したら1冊だけ昔の雑誌が置いてありました。
STUDIO VOICEとMartin Margiela 、良き時代の思い出ですね。
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